
突然ですが、次の質問に正しく答えられますか?
「太陽の色は何色か?」
「簡単だよ。黄色に決まっているじゃないか。」
「赤色!」
そう答える人が大半だと思います。
でも天文学の分類では、黄色でも赤色でもありません。
こんにちは。ドムドムです。
読書と本の収集が趣味の、本が大好きな私が、
「面白い!」
「悩みや疑問と向き合えた!」
「新たな知識の扉が開いた!」
と感動した本を紹介します。
今回紹介する本は、
『宇宙人と出会う前に読む本』です。
本の概要
タイトル:宇宙人と出会う前に読む本
著者:高水 裕一
ページ数:270ページ
『宇宙人と出会う前に読む本』の著者は、物理学者として有名な”ホーキング博士”に師事していた”高水裕一”です(本の中にはホーキング博士ならぬ、”ポーキング博士”が登場します)。
高水氏は本書の他にも、宇宙に関する本を多数執筆されています。
『宇宙人と出会う前に読む本』は、
読者を、いつか宇宙人にあって話す時が来ても恥ずかしくない、全宇宙で共通の教養を身につけ「真の宇宙人」にレベルアップすることを目的に書かれた本です。
本の中では、宇宙教養のレベルを測る物差しとして、宇宙偏差値という指標を使っています。
私たちが暮らす太陽系と、広大な宇宙に広がる無数の星々を比べて
・宇宙では何が共通の知識で、常識なのか
・地球という宇宙で見ればローカルな固定概念を払拭し、新しい世界観を手に入れる
以上を軸に、全宇宙で通用する教養を、分かりやすく紹介されています。
皆さんも『宇宙人と出会う前に読む本』を読んで、いつか宇宙人と話す時に会話が弾むように、宇宙偏差値を高めましょう。
太陽の色は何色?

冒頭で質問した、「太陽の色は何色か?」
答えは、「緑色」です。
赤色でも黄色でもなく、緑色なんです。
「緑色?太陽を眺めて赤色や黄色に見えることはあっても、緑色には見えない!」
私を含め、多くの人が疑問を抱くでしょう。
ですが、天文学の分類では、太陽の色は緑色なんです。
天文学では、太陽のように自ら光を発する「恒星」を、恒星の発する光の波長で分類しています。
「スペクトル分類」といい、次の7つのタイプに分類されます。
・青
・青白
・クリーム
・黄(緑)
・オレンジ
・赤
・褐色
太陽は様々な光を発していますが、緑色に見える波長の光が一番強いので、緑色に分類されているのです。

緑色に見える波長を、最も多く発している太陽。
ではなぜ、黄色に見えるのでしょうか?
それは、地球の大気に当たって、青色が飛んでしまうからです。
太陽の光が地球の大気に当たると、錯乱しやすい青色の光は散らばってしまいます。
錯乱した太陽の青色の光が空に広がるので、空は青色に見えます。
太陽からの緑色の光は地球の大気によって、
錯乱した空の青色+私たちから見える太陽の黄色=緑色となるのです。
「太陽の色は緑色!」
いろんな本を読んだり、いろんな体験をしてきたつもりでいましたが、私にとって近年でトップ1ぐらいの驚きでした。
歳を取ると新しいことに触れる機会が減り、驚きが少なくなると聞きましたが、本書を読んで、良い驚きに出会えました。

光り輝く恒星の色。
赤や青など、恒星の色を決めているのは、その星の表面温度です。
理科の実験で習ったかもしれませんが、炎は温度によって色が異なります。
温度が低いと赤黒く、温度が高くなると黄色、白色、青色へと変化します。
自ら光を発する恒星も同じで、表面温度が低いと赤色、高いと青色の光を発します。
恒星の色で「明るさ」「質量」「寿命」が分かる
恒星を色でタイプ分けしているのには、理由があります。
それは、色が分かれば恒星の「明るさ」「質量」「寿命」が分かるからです。
恒星の色と「明るさ」「質量」の関係

恒星の色が表面温度と関係している話をしましたが、
「明るさ」「質量」にも密接な関係があります。
青く見えるまで表面温度が高くなるには、燃焼するための材料(酸素やヘリウムといったガス)がたくさん必要です。
青色に輝く恒星は、ガスが多く質量が大きいのです。
また、燃焼するための材料(ガス)が多いので、明るく見えます。
つまり、恒星の明るさと質量は、赤<黄<白<青の順になります。
恒星の色と「寿命」の関係
恒星の色から得られる情報で一番大事なのが、「恒星の寿命」です。
色によって質量(燃焼するガスの量)が分かる話をしました。
恒星の質量は、その恒星の寿命と密接に関係しています。
燃焼するガスの量が多い=質量の大きい恒星ほど、寿命が短いです。
「燃料が多いほど長距離を走れる車のように、ガスが多いほうが寿命が長いんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、
質量が大きく重いと、一気に材料を使い果たしてしまうのです。
反対に、質量(燃焼するガスの量)が小さいと、ゆっくり燃焼するので寿命が長いです。
「スペクトル分類」による恒星の色と寿命は次の通りです。
・青:OB型:1000万~1億
・青白:A型:4億~12億
・クリーム:F型:30億
・黄(緑):G型:100億~150億
・オレンジ:K型:200億~1000億
・赤:M型:1000億~10兆
・褐色:LYT型:10兆~寿命がないほどの長寿
太陽は緑色・G型に分類され、寿命は100億~150億あります。
太陽の年齢は現在、約46億歳ですので、残りの寿命は50億年になります。
私や皆さんが生きている間は、太陽が消えてしまう心配はありません。
恒星の寿命は、宇宙人発見にも関わってきます。
宇宙人が見つかりやすい星のタイプは?

宇宙に関する話で頻繁に登場する「宇宙人」。
スペクトル分類による7つのタイプの中で、宇宙人がいると考えられているのはG型、K型、M型の3つです。
なぜかというと、人類のような知的生命は誕生までに、長い時間が必要だからです。
地球に単純な構造の生物が誕生したのは、約40億年前。
人類の誕生は約20万年前とされているので、生命誕生から40億年もかかってようやく、
人類のような知的生命が誕生しました。
知的生命の誕生に40億年かかるとすると、恒星の寿命が30億年以下のOB型・A型・F型は、知的生命が誕生する前に恒星の寿命が尽きてしまいます。
恒星の寿命で考えると、寿命がほぼ無限のLYT型は、宇宙人発見の最有力候補になるかと思いきや、宇宙人がいる可能性は極めて低いんだそうです。
LTY型の恒星は寿命は長いですが、「明るく」ないのです。
生命の誕生や進化には適度な明るさと、恒星からの光のエネルギーが必要です。
LTY型は、恒星として明るくないので、生命が育つ環境としては悪いと考えられています。
恒星の寿命と明るさで考えると、OB型・A型・F型が宇宙人がいる星の候補になります。
このように、
恒星の色から「明るさ」「質量」「恒星の寿命」、さらに宇宙人がいる可能性も分かるんです。
何気なく見ている、夜空に輝く星も、
「あの星は太陽と同じ緑色だから、宇宙人がいるかもしれない」
など想像するのもロマンチックだと思います。
恒星の寿命が尽きると、その周りを回る地球に住む生命も終焉してしまいます。
恒星の色は寿命が分かる重要なパラメータであり、知的生命であれば重要視していると考えられます。
ひょっとすると、宇宙人も自分の星から地球を見て、
「あの恒星の近くに宇宙人がいるかも」
と思って、メッセージを送っているかもしれません。
ここまで、恒星の色とその関係性についてお話しました。
次は、太陽と月の数について紹介します。
太陽も月も1つは珍しい?
朝昇ってくる太陽が1つ、夜空に浮かんでいる月も1つ。
当たり前だと思っている朝や夜の光景ですが、他の星の宇宙人からすると珍しい光景かもしれません。
太陽が1つは珍しい?

夜空に輝く、無数の星々。
粒のように光って見えるのは、自ら光を発する恒星です。
1つの粒にしか見えず、地球と同じ1つの太陽と思いきや、宇宙の恒星の半分以上は「連星」と呼ばれる、2つ以上の恒星の組み合わせなのです。
連星は、2つの恒星からなる二連星、3つの恒星からなる三連星・・・と続き、現在判明している最大の連星は、7つの恒星からなる七連星です。
7つも太陽を持つ七連星は、地球から約500光年先のさそり座ν(ニュー)星です。
7つも太陽があると、
「ずっと太陽が昇っていて、眠れるの?」
「一日の時間はどうやって決めているの?」
「カレンダーはどうなってるの?」
など、疑問は尽きません。
また、三連星以上になると、互いに影響する重力が複雑に絡み合い、太陽の昇ってくる方向や順番がバラバラになるそうです。
地球は太陽が1つなので、東から昇り西に沈むことが当たり前で単純ですが、「連星」の日の出、日の入りがどうなるのか想像するのも面白そうです。
いつの日か、遠い彼方の星々に到達して暮らすことになれば、時計やカレンダーも地球専用、〇〇星専用となるかもしれません。
月が1つも珍しい?

夜空で明るく輝き、お月見・十五夜など日本人にもなじみの深い月。
日本人に限らず、人類は古くから月に関心を持っていました。
現在のカレンダーは、太陽の動きを基にした太陽暦ですが、最初に作られたカレンダーは月の動きを基に作られた太陰暦だったそうです。
そんな、古くから私たちの身近な存在であったお月様。
地球と互いに重力で干渉しあう衛星で、パートナーともいうべき存在ですが、宇宙で見ると、衛星が1つしかないのも珍しいそうです。
太陽系の8つの惑星で見ても、衛星が1つしかないのは地球だけです。
水星と金星は衛星が1つもありません。
火星は衛星が2個。
木星に至っては72個も衛星があります。
(衛星の数は国立天文台ホームページ 惑星の衛星数・衛星一覧より参照)
月が72個もあったら、今日は満月が4個、半月が6個、新月が10個など複雑で、覚えるのが大変そうです。
私は、月光天文台が販売している”太陽・月・星のこよみ”というカレンダーを毎年使っています。
このカレンダーには、月の満ち欠けも図で記載があるのですが、月が72個もあったらどうなってしまうのか、考えると眠くなってしまいます。
紹介したように、広い宇宙には太陽や月が複数ある星の方が多いのです。
いつの日か、宇宙人の家に招いてもらって、変なカレンダーを見ても
「なんだこれ。変じゃない」
など言って失礼にならないよう、太陽も月も複数ある星の方が多いことは、本書を読んで覚えておきたいものです。

太陽と月が1つだけなのは、メリットもあります。
それは、「月食や日食」が珍しく、大イベントになることです。
月が太陽を隠して、太陽の縁だけが見える「金環日食」。
日本では、13年前の2012年5月21日に見られ、日本中で話題になりました。
当時の私も、遮光板を持って見た記憶があります。
そんな地球に住んでいると珍しい、日食や月食ですが、太陽・月が複数あると、頻繁に起き珍しくないそうです。
地球に宇宙人が旅行しに来るようになると、
「数十年に1度の日食・月食」と銘打って、観光客を呼び込めるかもしれません。
最後に~いつか出会う宇宙人と友達になるために~

最後に、宇宙人と出会っても恥ずかしくない、宇宙の教養を見つけるための励みになる言葉を紹介します。
「宇宙から見た地球の視点を持つ」です。
ここまで、恒星の色に関わる話。太陽と月の数の話をしました。
太陽や月の数の他にも、太陽系の地球という惑星に住む私たちには当たり前のことでも、広大な宇宙では当たり前ではないことがたくさんあります。
「地球から見た宇宙」で地球中心に宇宙を見るのではなく、「宇宙から見た地球」の視点を持ち、宇宙にとっての標準と地球を比べる視点を持つことが大事だと思います。
記事で紹介した以外にも、宇宙人相手に通用する宇宙で共通の教養はまだまだあります。
是非、皆さんも宇宙人と会う日を楽しみに、『宇宙人と出会う前に読む本』を読んで宇宙偏差値を高めてください。
