持たざる者ドムドム、本を読む

『持たざる者こそ本を読め』をモットーに、本の紹介をしています

「割合・確率」日常で正しく使えてますか? 本で楽しく『数学オンチ』を治そう

掲載日:2025/7/7

 

 

皆さんは数字の扱いに長けているだろうか。

 

情報があふれている現代、テレビ、街中、スーパーなど至る所でいろんな数字を見ることがあると思います。

・最大85%OFF!

・死亡率5%の病気

・3人に1人は当たります!

これはほんの一例で、

消費者の目を引くため、商品を宣伝するため、意識を高めるために「数字」は至るところで使われています。

 

しかし、「数字の意味」を正しく理解している人は少ないのではないでしょうか。

 

例えば、次の文のおかしな点に気付けますか。

「土曜日に雨が降る確率は50%、日曜日に雨が降る確率も50%。

 したがって、週末に雨が降る確率は100%」

 

こんにちは。ドムドムです。
読書と本の収集が趣味の、本が大好きな私が、
「面白い!」
「悩みや疑問と向き合えた!」
「新たな知識の扉が開いた!」
と感動したおすすめの本を紹介します。

 

 

 

 

 

 

紹介する本は、数字が苦手な「数学オンチ」に向けて書かれた、

『数で考えるアタマになる!~数学オンチの治しかた』です。

 

 

◆目次◆

 

 

本の概要

・タイトル:数で考えるアタマになる! ~数学オンチの治しかた~

・著者:ジョン・アレン・パウロス

・ページ数:190ページ

 

著者は、アメリカの数学教授である”ジョン・アレン・パウロス”です。

数や確率といった基本的概念をうまく使えない「数学オンチ」に向けて、執筆活動や講演を行っています。

ご紹介する『数で考えるアタマになる』は、数学オンチの危険性、数字を正しく使えることのメリットを、実例と共に分かりやすく解説された1冊です。

 

 

なぜ正しい数学の知識が必要なのか

 

なぜ正しい数学の知識が必要なのでしょうか?

 

著者いわく

・占い、超能力、エセ科学に騙されずに、「何かおかしい」と感じるため

・必要なときに、数字から情報を収集でき、数字をもとにして反論するため

・数学は人々に物事を証明できることができ、自分の意見を信じさせることができる

以上のことを、数学の知識が必要な理由として挙げています。

 

数字を正しく扱えないと、数字によって騙されてしまうと訴えているのです。

 

ここで、冒頭の質問を見てみましょう。

「土曜日に雨が降る確率は50%、日曜日に雨が降る確率も50%。

 したがって、週末に雨が降る確率は100%」

おかしいところに気付きましたか。

 

週末に雨が降る確率は50%+50%=100%ではなく、正しくは75%です。

土曜と日曜に雨が降らない、もしくは両日雨が降る確率は、

50% ×50 % =25%です。

つまり、週末に雨が降る(土曜もしくは日曜に雨が降る)確率は75%です。

 

例題の週末に雨が降る確率ですが、100%と答える人が多いんだとか。

 

天候の確立を間違える程度であれば笑い話で済みますが、飛行機事故の確立、雷に当たる確率といったテレビで大々的に取り上げれる、いかにも危険そうな確率を間違えてしまうと、恐ろしさのあまり外に出られなくなります。

 

また、数字を正しく使えないと”エセ科学”や”占い”に振り回されてしまいます

 

ネットを通じて世界中のあらゆる情報が入ってくる現代。

数字を使って、効果のない詐欺商品や健康食品で儲けようとたくらむ”エセ科学者”、不安をあおって壺を買わせようとする”占い師”がわんさかいます。

数字を正しく使えることは、自分を守ることに繋がるのです。

 

数学を正しく使えることでメリットもあります。

数字を根拠として、自分の意見を他人に正しく伝えられます。

相手が何か間違っている、この情報はおかしいと感じたら、数字を示して理論的に間違いを指摘できます。

間違いを指摘する時に、間違っていると思いましたと言うより、数字を示して○○が正しいと思いますと説明したほうが、相手の理解も早まり説得力が増します。

 

 

 

 

なぜ数学オンチになるのか

本書では人々が「なぜ数学オンチになってしまうのか」についても考察されています。

それは、次の2つです。

  1. おそまつな初等数学教育
  2. 人間の考え方の傾向

 

数学オンチになる1つ目に挙げられているのは、学校教育の問題です。

足し算、引き算、掛け算、割り算は習って、九九を暗記できても、

「いつ足したり引いたりするのか」

「分数をどうすれば小数に変えられるのか」といった、

生活でどのように数学を使えばいいか教えられていないことが問題だと言います。

 

小中学生であれば、問題に対して言われたとおりに当てはめれば、テストで100点を取れます。

しかし社会に出てからは、誰もどの数式を使い、どうやって計算するのか教えてくれません。

(「世間はお前らのお母さんではない」のです)

 

私も、入社直後の数学に関する失敗をいまだに覚えています。

「割合」が全然分からなかったのです。

 

研修が終わって、部署に配属されて最初に任された仕事は、何かを評価したデータのまとめでした。

評価前と評価後で変化率を求めるのですが、どうすればいいのか全く分からず。

ネットで「変化率 求め方」と必死に検索したのを覚えています。

ネットの情報を頼りに、何とかデータをまとめ終えました。

 

私の仕事に限らず、割合は普段の生活でも身近に登場します。

・85%OFF

・スポーツの勝率

・税金率 など

 

割合だけでも使い方を覚えておくと、生活で役に立つと思います。

 

 

数学オンチになる理由2つ目は、「人間の考え方の傾向」です。

人は自分が損失を被る数字に対しては、実際の数字以上に大きく見積もってしまう傾向があるそうです。

飛行機事故の確率、雷に当たる確率、街中で強盗に遭遇する確率は、自動車事故に遭遇する確率よりずっと低いです、

しかし、ニュースで大きく取り上げられると、自分が実際に事故に遭ったことを想像して、確率を大きく感じてしまうのです。

 

また、ストーリを重視する傾向もあります。

例えば、コインの表裏が出る確率。

表も裏もどちらも出る確率は50%のはずですが、3回連続して表が出れば、次は裏が出る確率が高いと思いませんか。

仮に100回連続して表が出ようが、次に裏が出る確率は50%から変わることはありません(100回も連続して片面が出れば、不正を疑ったほうがいいと思いますが)

人間は非常に優れた頭を持っているために、「数字には意味があるんじゃないか」と、なんでもストーリを作ってしまうのです。

全くでたらめな数字の羅列を見ても、数に意味を見出すことが人間にはできちゃうんです。

 

 

 

 

数学オンチの治しかた

ここまで、「正しい数学の知識がなぜ必要性か」「なぜ数学オンチになるのか」を紹介してきました。

いよいよ、数学オンチをどうしたら治せるのか、本題です。

 

数学オンチをどうしたら治せるのか

それは、できるだけ多くの問題や例に取り組んでみることです。

 

そんな簡単なこと!と思われるかもしれません(私も思いました)

でも、「数学オンチになぜなるのか」で取り上げた通り、数字を正しく使えるようになるには、色々な実生活の場面で実際に使ってみるしかないのです。

「読み方を習うには読んでみる」

「書き方を習うには書いてみる」

数学でも同じです。

数学の問題を解くには、数字を使ってみる」ことが何よりの、解決法です。

 

数字に触れ合うことで、「数学恐怖症」を克服し、「数学オンチ」を治しましょう。

 

 

 

 

最後に

最後に、確率に関する面白い話を紹介します(原文のままです)

しょっちゅう旅行をしている男が、自分の乗る飛行機に爆弾が仕掛けられていることを心配していた。

その確率を計算してみたところ、低い数字が出たが、それは彼が満足できるほど低いものではなかった。

そこで彼は、スーツケースのなかにいつも爆弾を入れて旅行することにした。

彼はこう説明した。

1機の飛行機に爆弾が2個ある確率は無限に小さいからね。

どこがおかしくて突っ込みポイントか分かりましたか。

 

今回ご紹介した『数で考えるアタマになる』には、著者の「怒りに近い思い」が至る所に記されています。

数字と科学に完全に依拠しながら、多くの人が数学オンチや科学的無知である社会に対して、著者は怒りを通り越して悲しいと言っています。

数字は頼りになる相棒であり、避けるべきものではありません。

 

この記事をきっかけに、「数学オンチ」が減って、数学に興味を持つ人が増えることを願っています。

数字から「何かおかしい」と気付くことができるように、皆さんも生活の中で身近な数字に関心を持ってもらえれば幸いです。