皆さんこんにちは。ドムドムです。
読書と本の収集が趣味で、主に?おすすめの本の紹介をしています。
今回は、本の中に登場する言葉の紹介です。
私が読んだ本の中から、心が動かされたり、目を引いた言葉を紹介します。
本は名言であふれてる

本には、著者が読者に「伝えたいこと」が書かれています。
伝えたいことは
・人生で培ってきた経験や知識
・自分が考えたこと
・趣味の押し売り
など著者によって異なりますが、本を手に取った読者に「伝えたい」という強い思いがあるからこそ、本として世の中に出てくるのです。
本は思いを言葉にして伝えるツールであり、様々する言葉も様々です。
読者に思いを伝えるために言い回しを工夫したり、たとえ話やことわざ、偉人のエピソードや名言が引用されます。
本を読むことで普段の会話で使える言い回しや、座右の銘になるような名言、本を読まなければ知りえなかった言葉に出会えます。
そうして得た言葉は、読者を支えてくれる存在になります。
紹介の仕方。
■言葉の出所
言葉が書いてある本(著者. 本の題名. 出版社,言葉が書いてあるページ)
※過去にブログで紹介した本には、本の題名にリンクが張ってあります
紹介する言葉
取り上げる本
今回は、1冊の本から名言を取り上げます。
本の名前は、『葉隠』
・タイトル:葉隠
・訳編:奈良本辰也
・ページ数:253ページ
『葉隠』は、江戸時代中期に書かれた本で、佐賀鍋島藩士:山本常朝の口述をまとめたものです。
本書に登場する、
「武士道といふは死ぬ事と見つけたり」の文言は、聞いたことがある人も多いと思います。
私もこの言葉だけ知っていて、「死を美化し、精神論を伝える古い書物」だと思っていました。
しかし、奈良本辰也氏が訳編した本書を読んで、認識が一変しました。
『葉隠』は
・日々どのような覚悟をもって生きるのか
・どうすれば親、世間の役に立てるのか
・本当の礼儀作法とは何か
といった、「人間の生き方を教えてくれる本」なのです。
「武士道といふは死ぬ事と見つけたり」についても、「死を覚悟することが、そのまま生につながる」ことを説いるんです。
『葉隠』とは、人生とは何か?という究極の疑問に切り込んだ、戦国武士が残した「哲学書」なのです。
そんな戦国武士の哲学書に登場する、生き方に関する言葉を紹介します。
名言の紹介
■レミ・ド・グールモン(フランスの批評家・詩人・小説家)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.11)
理想の偉大さは極端論のなかのみにある。
「死」という究極を覚悟することで、「生」の意味を知ることができると説いた『葉隠』を体現する言葉。
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.46)
いまというときが、いざというときである。
いざというときは、いまである。
「いざ」なにか起こっても、アタフタして後手に回ってしまうことが多いものです。
地震、身内の不幸といった「いざ」は突然やって来ます。
何が起きてもいいように、常在戦場の心持ちで過ごすように。
■春岳和尚(臨済宗の僧)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.49)
そこを動くな、と出端をくじけば、それだけで二人力の働き。
■湛然和尚(鍋島家菩提寺高伝寺第11代住職)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.50)
風鈴をつるす目的について、
音を愛でるためではない。
風を知って火の用心をするためだ。
大寺を預かる身の心配は、火の用心だけだ。
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.198)
無念・無心とばかり教えるから、十分に納得することができないのだ。
無念というのは正念のことである。
『葉隠』には○○和尚の教えが多数登場します。
40℃に迫る今日この頃。
風鈴の音でも聞きながら、
「涼むために聞いているのではありません。風の方向と強さを知るために聞いているのですよ」と言えれば、周りから一目置かれること間違いなし?
近年の夏は暑すぎて、風鈴の音を聞くだけでは涼めませんが。
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.51)
人として一番大切に心がけ、修行しなければならないことは何か問われて。
いまのいまを、一心不乱に念じて生きることである。
ニーチェも言っていましたが、「今この瞬間を生きる」ことこそ、人間らしく生きる極意なのかもしれません。
■ことわざ
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.56)
大雨の際の戒め
「雨が降ってきて、濡れないように走っても濡れることに変わりはない。ならば、はじめから濡れる覚悟を決めておけば、濡れても不快な思いはしない」こと。
何事も覚悟をもってすれば、恐るるに足らずということですな。
■上杉謙信(戦国武将)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.66)
つねに勝つなどとは思っていなかった。
ただ機会を逃がさないことだけを身につけたのだ。
いつチャンスが来てもいいように、準備し備えることの大切さが実感できる言葉。
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.83)
たとえ神仏に誘われても少しも迷わないように覚悟をしなければなるまい。
覚悟に対する言葉。
神様仏様が誘惑してくる状況は想像できません。
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.97)
武士がなすべき智・仁・勇について。
智とは、人と相談するだけのことである。これが計りしれない智なのだ。
仁は、人のためになることをすればよい。自分と他人を比較して、いつも他人がよいと思うようにしてやりさえすればそれですむ。
勇は、歯をくいしばることだ。前後のことを考えないで、ただ歯をくいしばって突き進んでゆくまでのことである。
これ以上立派なことは考えられない。
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.109)
何事も真実でなければ値打ちがない。
利口ぶった人は、真実と真実でないことを理屈でごちゃまぜにしているが、本当に大事なのは理屈ではなく「真実」であること。
短い言葉ですが、胸に響く名言です。
■細川ガラシャ(戦国武将:細川忠興の正室)の辞世の句
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.134)
惜しまるる
とき散りてこそ世の中の
花も花なれ人も人なれ
明智光秀の三女で、キリスト教徒で知られるガラシャの辞世の句。
「花は散ることを知っているから美しい。人もそうであらなければならない」
身の引き時を知り、潔く行動することの重要性を教えてくれる言葉です。
■仏教の教え
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.139)
一念発起すれば、過去久遠劫(くおんごう)の罪を減すべし
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.144,145)
人間三十歳を超えると教訓をしてくれる人もなくなる。
人よりすぐれた境地を得ようとすれば、自分のすることについて、他人の意見を聞くことである。
一般の人は、自分の考えだけで動くから、一段高いところに到達できない。
人と相談をする分だけが一段高くなるところだ。
親から「叱ってくれる人はありがたい」と言われたことはありませんか?
社会人になると実感しますが、社会では本当に注意してくれる人がいなくなります。
自分を叱ってくれる人の大切さに気付かされる言葉です。
■囲碁に関する四字熟語
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.146)
傍目八目(おかめはちもく)
「傍目(おかめ)」とは、囲碁の対局を横で見ている人。
「八目(はちもく)」とは、八手先まで見通せることです。
「対局している当人よりも、横で見ている第三者の方がよい考えが浮かぶ」といった意味です。
自分で熟慮しても答えが出ない時は、第三者に頼ってみてはいかがでしょうか。
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.152)
一寸先は分からぬこの世の中であるから、悲しみも喜びも、いつまでも心の中にとどめておく必要はなかろう。
気楽にいこうよ人生は長い。
■義経百首軍歌(源義経の軍事に関する和歌を集めたもの)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.161)
大将は、人に言葉をよくかけよ
軍事の天才「源義経」の言葉。
上司の皆さん、部下と話せていますか?
■山本重澄(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者の父)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.165)
いくら礼をしても腰が折れることはあるまい。
いくたび恐惶(きょうこう)と書こうと筆が減ることもあるまい。
恐惶(きょうこう)とは、おそれいること。
相手への敬意を表す「恐惶謹言」は、手紙の結びに書くことがあるそうです。
■ことわざ
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.174)
過って改むるに憚ることなかれ
「過ちを犯したと気付いたら、他人の目を気にせず、直ちに改めるべき」という意味です。
間違いは誰にでもあるもの。間違いを認め、すぐに謝り次の行動に活かせば、相手も許してくれます。
変なプライドが邪魔をするんですけどね。
■ことわざ
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.195,202)
水が増してくると、船もそれだけ高くなる。
潮が満ちると船の位置も高くなる。
「水位が高くなると船の位置も高くなるように、人間も困難にぶつかり、乗り越えることでより高いレベルに成長する」という意味です。
困難に直面している時は、「なんで自分がこんな目に合わないといけないの」なんてナイーブになりますが、自分を鍛えてくれるいい機会だとポジティブに考えましょう。
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.196)
欠点を知って、それを改めるにはどうするかと研究するのが、すなわち道というものであろう。
一つの道を究めたと思っても、まだ足らぬところがあるものです。
今日より明日、明日より明後日の自分が成長できるように、日々精進すべし。
■柳生宗矩(戦国時代の剣法家)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.197)
人に勝つ道は知らず、われに勝つ道を知りたり
「俺の敵はだいたい俺です」と言うことです。
何かしないと自分を変えられないのは分かっているけど、今日も家から一歩も出ない勝ったな~。
■後撰和歌集より
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.201)
無き名ぞと人にはいひて有りぬべし心の問はばいかが答へむ
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.211)
忠臣を探そうと思えば孝子の家を訪ねよ。
親には十分に心をつくして孝行することだ。
親が死んだ後で、いろいろと残念がってもどうにもならぬ。
奉公に精を出す人はいざというときには出てくるが、孝行に精を出す人は少ない。
会社・客先のためには汗水たらして、残業してまで尽くしているのに、一番世話になった両親に孝行できていますか?
私はできていません。(滅多に顔も見せず、連絡もしてません)
死んでしまってから後悔しないように、今度のお盆は帰省しようと思います。
■山本常朝(佐賀鍋島藩士、葉隠の口述者)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.225)
何事が起ころうと、そのとき死物狂いの働きをするのはわれ一人と心の中に覚悟を決めていただけのことである。
周りをあてにするのはやめましょう。期待して裏切られると、ショックが大きいです(経験談)。
期待するにしてもほどほどに。
■豊臣秀吉(戦国武将)
(奈良本辰也. 葉隠. 三笠書房, p.231)
戦をするのに決まった法というものはない。
敵に勝つのが軍法である。
「一夜城」「水攻め」など奇策を用いて、数々の戦いに勝利した秀吉が言うから説得力のある言葉。
・勝てばよかろうなのだァァァァッ!!
・勝てば官軍負ければ賊軍
・勝者だけが正義だ!!!
なんて言葉があるぐらい、勝てば何をしても許されます。
